【痛風・結石の合併】尿管ステントを入れました。そして…

尿管ステント
photo by Boston Scientific

今日、尿管ステントを入れます。初めてのことなので少々緊張します。

ステントとはウィキペディアによると、

ステントとは、人体の管状の部分(血管気管食道十二指腸大腸胆道など)を管腔内部から広げる医療機器である。多くの場合、金属でできた網目の筒状のもので、治療する部位に応じたものを用いる。

ウィキペディア「ステント」より

とのことです。なかでも今日入れるのは「尿管ステント」といって、腎臓から膀胱まで尿の通りみちを確保するものだそうです。


さて、処置室に入ってまず着替えです。ズボンとパンツは脱ぎますが、上はそのまま。靴下も履いたままで、なんだか情けない格好です。そこで不織布?みたいな生地のズボンにはきかえます。でも股間は開きっぱなしです。履いてる気分になれるような、なれないような。

次に痛み止めの座薬を渡されます。「やりましょうか?」と看護師さんに問われますが、じぶんでしますと答えて押し込みます。

器具が並べてあるのをへ〜と思いながら眺めていると、ベッド、じゃなくて処置台に上がれと言われます。仰向けに寝転がると、肩のあたりにカーテンが引かれます。首から下はこれで見れなくなります。ちょっと見てみたかったのですが、たぶん見ないほうがいいものなのでしょう。

次に足を高く上げて少しはずかしい格好になって、消毒。看護師さんが「ごめんなさいね〜」などと言いながらゴシゴシ消毒して下さいます。こちらこそごめんなさい。

尿道からゼリー状の痛み止めを注入。にゅるっと逆流して入るのがなんとも違和感です。これ以上できる痛み止めはなくて、それより上は麻酔になるそうです。そうすると最低1泊の入院だそうです。

薬が効くまで少し待ちます。音楽が流れます。なんだろうボサノヴァ? リクエストはできないのかなあ、できるとしたら何がいいかなあ、と頭の中で選んでいると処置開始です。

最初に改めて痛いですからと念を押されます。お願いしますと答えます。ワイヤー状のものが尿道から入ったようですが、薬が効いているからか最初はそれほど痛みを感じません。「一番細いところへ入れます」と言われてから、かなり痛くなりました。膀胱から尿管の入り口あたりでしょうか?痛みプラス違和感というか、内側をグイグイされているのがなんだか気持ち悪いです。ときおり強い鈍い痛みが広がります。これらの痛さは尿管結石の痛さとやや似ています。場所が同じだから当然かもしれません。心の中で、ワイヤーを突っ込まれる痛さより、結石のときのほうが痛かったし!痛風のほうが痛かったし!と痛さを比較しながらぐっと我慢します。けっこう痛いですが、脂汗が流れるというほどではありません。

まず右の腎臓終了。左に移ります。同じく痛いです。ときおり顔をしかめるくらいには痛いです。右と同じくらいの時間をかけてこちらも終了。ほっとします。処置の終盤おしっこが漏れそうな感じがあったのですが、器具を抜いたら収まりました。我慢してたのに。

音楽はクラシックぽいものに変わっています。看護師さんが温かい紙おしぼりみたいなので消毒液をゴシゴシふき取ってくれます。ほんとごめんなさい。処置室に入ってから出るまでおよそ40〜50分くらいだったと思います。処置自体は感覚的に15分くらい?20分くらいかも。ちゃんと計っておけばよかった…あとズボンは使い捨てでした。


さて処置が終わり、結果ですが、あまり思わしくはありませんでした。まず、結石をとり除く方法として、

  1. 体外衝撃波結石破砕術(ESWL)〜外から衝撃波で結石を砕く
  2. 径尿道的結石除去術(TUL)〜内視鏡を尿道から入れてレーザーで砕く
  3. 経皮的結石除去術(PNL)〜腰のあたりを小さく切開して内視鏡を挿入し、結石を砕く

の3つがあるというのと、左右の腎臓ともに大きい結石があり、尿管をふさいで尿が流れにくくなっている、というのが前提です。

右の腎臓は結石を押しのけてステントが通り、腎臓から膀胱に尿が流れるようになりました。尿の通り道を確保した上で、次は1.のESWLで結石を砕くことになりそうです。それまでステントは入ったままです。2〜3ヶ月は入れておけるとのことです。

問題は左です。ステントでは結石を押しのけられませんでした。結石はそれほど強くへばり付いているようです。尿もごくわずかずつしか通っていない状態でした。ではどうするか。
1.のESWLでは今ある結石の大きさ、場所、ひっつき具合などからして効果がないだろう、と。2.のTULを行うとしても、今の状態では処置がしにくいらしく、リスクが高い、と。では3.のPNL、これはこれで感染症などのリスクがある、と。
…全部ダメなんですか?でも結石は腎臓機能が悪くなる前に取らねばなりません。方法は泌尿器科内で今後も検討してみるとのことですが、2.TULということになりました。

ということで年が明けたら1週間の入院です。全身麻酔だそうです。大層なことになってきました。「自分のことのような気がしない」という感覚はこれか、とそのとき知りました。


結石がここまで大きくなるのに、かなりの時間がかかっているようです。全く気づかなかったのは、自覚症状がなかったこと、過去エコーで診てもらった時に大した病状ではないと思い込んでしまったことなどが理由でしょうが、結局は自分の警戒心のなさ、油断、自覚のなさだったと思います。まあ後悔したところで仕方ありません。結石持ちの方は私のようになる前に、ぜひ、しつこく検査をなさってください。


ステントの処置の後ですが、おしっこの時にやや痛みがあります。2回目と3回目くらいのときは中の組織みたいのが流れ出たりして特に。

そしてなかなか血が止まりません。尿のように我慢して止めることができず、たらたら流れてくるので、これはたぶん膀胱より先、尿道についた傷から出血しているのでしょう。腎臓からの血も混じっているかもしれません。でもまあそのうち止まるでしょう。そのときには排尿時の痛みもおそらくなくなるかと。

ステントが中にあると、やはり違和感があります。膀胱にちょんちょん当たる感じと、尿管の中に何かがある感じ、薄い鈍痛があります。これらもそのうち慣れるのでしょう。あとステントが詰まらないよう水を多めに飲めと指導されました。

そんなこんなで痛風日記番外・結石死闘編つづくようです。悪化すれば最悪腎不全だそうですから、死闘もあながち冗談ではありません。まじめにやりましょう。

ではここで一句。

あわてても 良くはならない ぼちぼちで

(ま、今ここでがんばりようもないので)