痛風の症状と応急処置

絆創膏

痛風の症状と応急処置、そして痛風を治療せず放置した場合に起こることをまとめます。

痛風の症状

痛風発作が起こるのは、おもに夜中から明け方にかけての時間帯です。発症する場所は約9割が膝から下の関節で、初めての場合は約7割が足親指の付け根でおこります。1ヶ所のみでおこることが多く、複数ヶ所で同時におこることは稀です。

痛風発作はなんの前触れもなくある日突然おこります。非常に激しい痛みです。歩くことも困難になり、布が軽く触れただけでも痛みます。眠ることもままなりません。患部は熱を持ち赤く大きく腫れて、靴どころか靴下も履けないほどです。

痛みと腫れは発症から24時間以内にピークをむかえます。それからも痛みが続きますが、少しずつおさまり、1週間から2週間までには痛みがなくなります。

痛風の応急処置

はじめて痛風がおきたとき、あまりの痛さに驚き、原因がわからず混乱するかと思います。
でもまずは落ち着きましょう。それが痛風であれば、痛くても命を落とすことはありません。

病院へすぐに行ける場合

病院へ行ける状況であれば、できるだけすぐに行きましょう。何科に行けばいいか悩むところですが、

◎内科であれば
・痛風外来
・膠原(こうげん)病・リウマチ内科
・内分泌代謝内科
・腎臓内科
◎外科であれば
・整形外科

など、これらが近くにあればそこで受診します。でもまずはかかりつけ医に行って、専門の病院を紹介してもらうほうが悩まなくていいかもしれません。

病院にすぐ行けない場合、応急処置の方法

病院が開いていない夜間に激しく関節が痛んだとき、不安を感じたならば、遠慮なく救急車を呼びましょう。その痛みが痛風であるとは限りません。
痛風だとわかったとき、そして病院が開くまで待てる場合は、応急処置をして痛みを和らげましょう。

安静にする

安静にして必要以上に動かないようにします。マッサージなどもしてはいけません。いずれも炎症を刺激して悪化させることになります。

冷やす

氷や保冷剤、濡れタオルなどで冷やします。患部にものが当たると痛い、という場合は冷湿布を貼って、まめにとりかえます。湿布を貼るのも痛いですが、ガマンしてください。
温めるのもよくないので、入浴も避けるようにします。

患部を心臓より高くする

足に発作がおこったときは、横になり座布団などを足の下に敷いて、心臓より高くします。患部では血流が激しく増えて、これが痛みを生み出しているので、少しでも血流を弱めるためです。実際少し楽になります。手や腕におこったときも同様です。

鎮痛剤を飲む

市販の鎮痛剤であれば、非ステロイド系のものを服用します。

◯ロキソニンS
◯イブA錠

などです。ただ、その中でもアスピリン系

×バファリン
×ケロリン

などは症状を悪化させる場合があるので、使わないようにします。いずれにしろ早めに病院へ行って、薬を処方してもらうようにしましょう。

お酒は飲まない

これは応急処置というものではありませんが、痛みをまぎらわそうとしてお酒を飲んでも、逆に悪化させることになります。お酒は控えましょう

痛風を放置した場合

痛風は発作から1〜2週間もすればケロリとおさまってしまいます。しかしこれは完治したということではありません。そのまま尿酸値が高い状態が続くと、やがて再発します。はじめての発作から再発するまでに数ヶ月〜数年と幅がありますが、1〜2年の内におこることが多いようです。

それでも治療を始めなければ痛風がおこる間隔がだんだん短くなり、あちこちの関節で発症するようになります。

さらに数年〜10年ほど放置した場合、痛風が慢性化して、痛風結節(つうふうけっせつ)という尿酸塩結晶のコブができるようになります。これは脳以外のあらゆる場所にできますが、耳のふち、指、ひじなどに多くみられます。

しかし近年では薬物治療により痛風を慢性化させることはほとんどなくなり、痛風結節は今や痛風患者の1%ほどにしかあらわれないといわれています。

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