痛風は完治する?ただし70歳を過ぎてから
『週刊ポスト』12月9日号の記事に、40歳代で痛風になった方が長年治療を続けてきたが、70歳をこえると痛風の原因の尿酸が増えなくなって、痛風から解放された、というものがありました。へえぇ、痛風って治るンですか?
その記事によると、
痛風患者は30~60歳の人が圧倒的に多く、70代に入ると少なくなります。この理由は尿酸産生量の減少にあります。20~40歳に増加した尿酸産生量が60歳を過ぎると減り始め、高尿酸血症の頻度が下がることが報告されています。同時に、高齢になると免疫機能の低下もあって、痛風発作自体を起こしにくくなるのです
NEWSポスト7より
と、いうことです。そうなんですか!知りませんでした。
ちなみに『最新醫學別冊 診断と治療のABC105 高尿酸血症・痛風』(寺井千尋 企画/最新医学社/2015年)によると、統計上、高尿酸血症の患者数は30歳代が最も多く、40歳代以降は少しずつ下がっていくので、高齢になれば尿酸の産生量が減っていくかのようにみえます。ところがこれは、尿酸降下薬を使っているから見かけ上、数が減っているだけで、その裏付けとして尿酸降下薬を処方する頻度は年齢とともに上がっています。痛風の治療を受けている患者数も年齢とともに上がっています。65歳以上のデータがないのですが、
欧米での(痛風)有病率は70〜80歳代が最も高く,我が国においても,65歳以上の痛風有病率は65歳以下に比べて高いことが予想される
とあります。
…別に、週刊ポストの記事を批判してるワケではないですよ。そういう説があるとは知らなかったので、ちょっと比較してみただけです。
70歳にもなると代謝が落ちて、プリン体がつくられなくなって、尿酸が減る、ということなのでしょう。免疫機能の低下とは、関節からはがれ落ちた尿酸塩を攻撃する白血球の活動が鈍る、ということかと思いますが、そうすると炎症はおきにくくなりそうです。そういうものなンですね。
ただ治るとしても70歳まではかなり時間があります。即効性を求めたいところですが、ちょっと無理なようです。いますこし通院・治療をつづけてみたいと思います。
ではここで一句。
(発作の時だけ慌てます)