コルヒチンは痛風発作が起こる前に服用し、未然に発症を防ぐ
いちど痛風発作を経験すると、次に発作が起こるとき、予兆を感じられるようになるそうです。それはムズムズ、ピリピリしたり、軽い痛み、こわばり、違和感を感じるといったものです。
そういう予兆が感じられたとき、発作を起こさないようあらかじめ服用するのが「コルヒチン」という薬です。予防のためには0.5mgを1錠だけ服用します。
発作の予兆とはつまり「カン」のことですが、私の場合…
痛風発作は、関節に沈着した尿酸塩結晶がはがれ落ちたとき、白血球が尿酸塩結晶を異物と認識し、攻撃を加えることで起こります。コルヒチンにはその白血球の働きを抑える効果があります。
そもそもコルヒチンは鎮痛剤ではないので、痛風発作が起こってから服用しても十分な効果はありません。発作の前に服用することで効果を得られるのです。
しかし「発作の前に服用」と言っても、いつ発作が起きるかは、なかなかわかるものではありません。個人個人の予兆、つまりカンに頼るほかないのです。
ちなみに私もときたまムズムズピリピリが足に出て、すわ痛風か!?と身構えるのですが、幸い発作が起こったことはありません。私の場合「予兆」はあまりアテになっていませんが、不安な方は医師と相談の上、処方してもらうといいかと思います。
コルヒチンの副作用
コルヒチンは大量に服用すると、腹痛、下痢、嘔吐、筋痙攣などの副作用が強く出ることがあります。また、末梢神経障害や、骨髄の機能を抑えて白血球や赤血球を減少させるといった副作用が出ることもあります。用法、用量には注意が必要です。
もうひとつの使い方「コルヒチン・カバー」
痛風の治療で、尿酸値を下げる尿酸降下薬を使用しはじめたとき、急に尿酸値を下げると痛風発作が起きることがあります。これは尿酸値が下がり、尿酸の濃度が薄まると、関節に沈着している尿酸塩の結晶がはがれやすくなるからだと言われています。
尿酸降下薬を使用する初期の段階で、あらかじめコルヒチンを服用しておけば、そのような痛風発作を起こさずにすみます。これを「コルヒチン・カバー」といいます。1〜3ヶ月を限度にコルヒチン0.5gを1日1錠、毎日服用します。これくらいの量であれば、副作用を気にする必要はありません。
コルヒチン・カバーは痛風の症状が進み、発作が頻発するようになった場合にも行われます。